ガジェット

海外旅行に便利な「ili(イリー)」、ネット不要の音声翻訳デバイスを実機レポート!一般向け発売も

ページに含まれる広告から収益を得ることがあります

2017年1月31日、株式会社ログバーがネット接続不要でどこでも使える世界初のウェアラブル音声翻訳デバイス「ili(イリー)」を発表しました。

CES 2016でも展示されていた翻訳機ですが、あれから約1年を経て正式発表となった本機は一体どのようなデバイスなのか、発表会のもようをレポートしたいと思います!

 

「ili(イリー)」ってどんな機械?実際に使ってみた

iliは主に海外旅行時に役立つ日常言語を音声で外国語に翻訳してくれる機器です。iliに直接しゃべりかけると、それを翻訳してスピーカーから音声で出力してくれます。現時点での対応言語は日本語、英語、中国語ですが、今後は韓国語、タイ語、スペイン語にも対応予定。この翻訳スピードがなかなかすごい!

何と言っても、iliはネット環境が不要なのが大きなアドバンテージ。飛行機の中でも海外でWi-Fiがない場所でもどこででも使えます!スマホの翻訳アプリとの大きな違いはこれ。すべて内蔵のデータと高性能翻訳チップで処理しているため、スマホと違って通信中の待ち時間もありません。ストレスなく使え、スムーズな会話ができるというわけ。

具体的な使い方を解説しましょう。

たとえばアメリカに行った際のホテルでのやり取り。まずiliの前面にあるボタンを押しながら日本語で「今、チェックインはできますか?」と言い、ボタンを離すと、その言葉が瞬時に英語になってスピーカーから出てきます。それを相手に聞いてもらう形。

実際に僕が会場でiliを使ってみた様子を数十秒の動画にしてありますので、こちらを見ていただくと一目瞭然かと思います!

iliの音声翻訳を体験!

Asuka Senagaさん(@asuka_xp)が投稿した動画 –

シンプルで会話しやすさを追求したデザイン

iliは非常にシンプルなデザイン!どうですこれ!

まるでUSBメモリーのようなスティック型で、本体前面には翻訳ボタンとマイクのみを配置。相手の方向に音声が届くようスピーカーは背面にあります。電源ボタンは側面にあり、底面には充電とファームウェア更新用に使われると思われるmicroUSB端子、そして、ストラップ用の穴が設けられています。

発表会に登壇した株式会社ログバーの吉田CEOはとくにこのデザインへのこだわりに触れ、自分と相手の一直線の間にiliがあることを意識し、マイクは前面、スピーカーは背面になっている点を強調していました。

気になるバッテリーはほぼ1日使用可能な容量となっているそうです※2017年12月に発表となった新製品「第2世代 ili」のバッテリー駆動時間は3日間に拡大)。

充電はmicroUSB端子から行うので、もし途中でバッテリーがなくなってもスマホ用のモバイルバッテリーで充電できます。


(ログバー 吉田CEO)

 

英会話教室との違いは旅行会話に特化していること

便利なiliですが、1台では日→英/英→日を双方向にやり取りすることはできません。iliはこれ1台で日→英などといった一方向の発信に特化したことで、高い翻訳精度と速い翻訳スピードを実現しています。

翻訳処理にはわずか最速0.2秒と高速です。念のため言っておきますと、2台用意すればもちろん日→英/英→日も不可能ではありません

海外旅行はせいぜい数日間、長くても1~2週間ですし、そこに住むわけではないので、iliは旅行に特化したコミュニケーションができればいいと割り切って開発されたデバイスです。そこが英会話スクールと違うところ。

僕はちょうどこの1月から英会話スクールに通っていますが、習っているのはほとんど日常的な生活のなかで生じる会話ですから、海外旅行だけでいいなら本当は英会話スクールに通う必要はなく、iliで済んでしまうんですよね(^_^;)

吉田CEOによると、このiliはホテルや観光地、空港など、海外旅行の各シーンでよく使う言葉についてとにかく翻訳精度を上げようという想いで開発したんだそうです。

発表会の中では吉田CEOがiliを使って外国人女性をランチに誘う寸劇なども行われ、楽しい発表会でした!

 

一般販売と貸出がスタート

さて、気になるのがiliの販売についてですよね。

※2018年2月よりili(イリー)公式ストアにて一般販売がスタートしました!

まずは法人向けに「ili for Guest」を2017年6月よりスタートします。1ライセンス月額3,980円で、1ライセンスにつき1台のiliを貸与。すでに日本ではイオンモール(AEON MALL)、東京地下鉄(東京メトロ)、ビジョン(グローバルWiFi)がすでに導入を決定しています。


(左からイオンモール、ビジョン、ログバー、東京地下鉄)

イオンモールでは訪日のお客さん向けに貸し出して、買い物しやすい体制を築きたいとのこと。

東京地下鉄では通信不要のiliは場所を問わずスムーズなコミュニケーションができることを理由に採用したそうです。東京五輪のオフィシャルパートナーとして、東京に来た訪日外国人のためにわかりやすい東京にしていきたいとおっしゃっていました。

グローバルWiFiブランドでモバイルWi-Fiをレンタルしているビジョンでは早くも4月下旬より旅行者向けにiliのレンタルを開始。海外渡航者も訪日外国人も日本の空港で借りて空港で返却できるようにします。日本全国13箇所の空港カウンターで受け渡しが可能だそうです。

日本人にとってはモバイルWi-Fiと一緒にiliを借りる、といった利用シーンが多そうですね!

カスタマイズで企業・サービスにあったiliにできる!

また、「ili for Guest」は法人向けならではのカスタマイズ機能も用意しているとのこと。

専用の管理ソフト「管理ステーション」を使って、入出力言語を日本語、英語、中国語(韓国語、タイ語、スペイン語にも今後対応)中から変更できます。

iliに固有名詞を追加可能で、あらかじめ商業施設内のショップ名を追加しておくことで訪日外国人をスムーズに店舗に案内できる、といったことが実現できます。

さらに、翻訳のログデータを収集でき、使用頻度の高いワードを調べることも。トイレが多かったら、ウチの施設はトイレがわかりにくいんだなと知ることができるわけです!

そうそう。iliはハワイ州観光局の公認商品に認定され、すでに実施している実証実験では大きな評判を得ているとのこと。特にワイキキを中心に現地人がiliを応援してくれていて、iliの使用についてウェルカムな体勢を作ってくれているそうです。ハイアットリージェンシー、ヒルトンなどのホテルでiliを日本人にレンタルしたり、ホテルのスタッフが使ったりもしています。

 

気になる一般向けiliの販売は?

先に法人向けサービスが発表されたので一般向けにiliの販売はしないのかな?と心配になりましたが、なんと、一般向けには2017年内リリース予定とのこと!

【更新】一般販売がスタートしました!

最後に吉田CEOは「電話、飛行機のように遠くの人とすぐにつながれる新デバイスがili。全員にiliを持ってもらって海外旅行をもっと楽しんでほしい」とメッセージを送りました。

発表会の後にはタッチアンドトライの時間が設けられ、ここで東京散歩ぽの中川さんもiliにチャレンジ!こちらの動画をどうぞ!

中川さんがiliにチャレンジ!

Asuka Senagaさん(@asuka_xp)が投稿した動画 –

2017年12月、一般販売もスタートしましたのでぜひチェックしてみてください!

この記事が気に入ったら
いいね ! してね!

Twitter で