国土交通省による社会的実験として期間限定で行われている「羽田〜秋葉原間の舟運の実現を目指した社会実験」に2015年9月22日、参加してきました。

この実験は羽田空港から都心への移動に船を利用し、採算性や利用者動向を確認するもの。羽田空港〜秋葉原、羽田空港〜品川、秋葉原〜品川、といったいくつかのルートが設けられ、途中にはさまざまな歴史的なスポットを通過しながら見て楽しむことができるのがポイント。こういったルートでの定期的な航路設定は初の試みなんだそうです。



特に、1930年(昭和5年)に竣工したものの、この85年間ほとんど利用されてこなかった秋葉原・万世橋の船着き場を今回の実験で利用するという秋葉原のルートは個人的にはものすごく興味があり、船による観光事業を展開しているジールで当実験の募集が始まった際に、僕は真っ先に申し込みました。このルートでの料金は前売り料金で2,900円(当日料金3,500円)でしたが、速攻で完売していました。

関連:羽田秋葉原運河探検クルーズ - ジール


羽田空港〜秋葉原・万世橋までの船旅レポート


僕が参加したのは9月22日の11時15分に羽田空港船着場を出発し、14時に秋葉原・万世橋たもとの船着場に到着するコース。

集合場所は羽田空港・国際線ターミナルの2階。ここに11時05分に集合し、点呼。その後、専用バスに5分ほど乗り、多摩川の羽田空港船着場まで移動しました。



乗船前に再び点呼があり、申し込みした順に乗船。よって、席はそのまま早い人から順に好きな位置に座れます。定員は40名。

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船は屋根のないタイプで、陽射しや風をモロに受けます。その代わり、景色をそのまま楽しめるし、写真を撮るときに屋根に遮られないのが利点です。日傘は禁止されているので、僕は船内で貸してくれる麦わら帽子をかぶって日焼けを防ぎました。乗船時間が長いので、羽田空港・国際線ターミナルの1階にあったローソンで飲み物やお菓子などを持って行けばよかったな〜と後悔しています(笑)ちなみに、船には屋根はないのにトイレは付いているので、もしもの場合は安心です。



船長さんは女性。カッコいい!



緊急時のレクチャーや乗組員さんたちの紹介を終え、いざ出発!



羽田近くで釣りを楽しむ人からは「おかえりなさ〜い」と言われ、「これから行くところですよ!」なんていう陸と船上とでのコミュニケーションをしながら、船はゆっくり進みます。

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沖縄の民謡っぽい歌を歌ってる人もいて、のどかな雰囲気。



ヤマト運輸が建設した巨大な物流ターミナル「羽田クロノゲート」横を通る。



天皇陛下や外国からのお偉いさんが来日したときにだけグルっと稼働して開通する専用道路。こんなのが東京にあるんですね。




何気にこの下水処理場では遠く離れた吉祥寺など武蔵野市の下水がここまで来て処理されるんだとか。



ジールが運航する他の船とか、水上バスとか、水上バイクとか、いろいろなものとすれ違うのも楽しかったです!みんな手を振ってくれて、この無言のコミュニケーションが気持ちよかった(笑)




公園ではたくさんの人がバーベキューをやっていて楽しんでいる様子が見えました。



すぐ横を東京モノレールが通る!



このカーブがいいなぁと思い、写真をパシャリ。



東京湾、隅田川、神田川などにかかる30以上の橋や水門をくぐり抜けて、どんどん進みます。




途中の天王州で着岸。ここで降りる人とここで乗ってくる人も。



天王州周辺では徐々にこういったオシャレなお店が水辺に増えているらしく、船で直接行ける(船着場がある)レストランもできているんだそうです!





天王州水門までくると、このあたりからちょこちょこと船とか橋とか見どころが増えていきます。





構造物萌えにとっては橋の下というのはなかなかグフフとしてしまうポイント(笑)






レインボーブリッジまでやって来ましたよ〜!







ちょうどレインボーブリッジの下で願い事をするとかなうという都市伝説を教えてくれましたが、はたしてどうだか(笑)






建設中の「豊洲市場」もはっきり見えました!



左奥には東京タワー。



浜離宮恩賜庭園近くまでくると、高速船に追いぬかれた!



東京スカイツリーもキレイに見えました。



いろいろな構造の橋が続きます。



ここ隅田川では非常に有名な勝鬨橋(かちどきばし)。可動橋で中心部が開く構造になっていますが、今は送電がストップしていて可動部もロックされているので開くことはありません。




中央大橋越しの東京スカイツリー。中央大橋の柱は日本の「兜」をイメージしているんだとか。



中央大橋をくぐって振り向くと、橋脚部には彫像が。これは橋の上を渡っていると見えないので、貴重な画かも。



リバーシティ21。ここに住んだら川に囲まれた景色を一望できて、いいですなぁ!きっと、東京スカイツリーや花火大会とかもキレイに見えるんでしょうね。



永代橋。1698年(元禄11年)に現在よりも100メートル上流の場所にかけられた橋で、赤穂浪士は吉良上野介の首を掲げてここ永代橋を渡ったとされています。また、1807年には富岡八幡宮で12年ぶりに行われた祭りに訪れる人が想定を超え、永代橋がその重みに耐えられず落橋。1,500人ほどが行方不明もしくは死亡した史上最悪の落橋事故が起こりました。





スカイツリーがかなり近くに見えてきました。ここは清洲橋。吊り橋です。





黄色い柱が特徴の新大橋。関東大震災が発生したときに隅田川で唯一残った橋で、多くの人を救ったことから「お助け橋」とも呼ばれていたんだそうですよ。





両国橋。西側の武蔵国、東側の下総国と2つの国を結ぶ橋であったことからその名が付いたんだとか。



さて、両国橋をくぐって神田川へ。秋葉原まであと少しですが、ここ柳橋の老舗佃煮屋「小松屋」でちょっとしたお楽しみが!佃煮屋さんの娘さんが三味線で歌を披露。また、船内でエビの佃煮などを購入可能でした。たくさんの乗客が購入していましたよ。






いよいよゴールの秋葉原・万世橋が近づいてきました。





この船着場は万世橋に地下鉄を作る際に資材の運搬に利用されたんだそうです。それからはほぼ利用されていなかったんだとか。今回のクルージングの実験ではここを再利用して下船できる貴重な体験です。






万世橋の上からの視線がすごかったです(笑)



下船時に肉の万世からの差し入れでカツサンドをいただきました。美味しかった〜♪



なお、船着場の対岸(肉の万世方面)には公衆トイレがあるのですが、その下には謎の階段が。




下船前に国土交通省のアンケートに応えました。素晴らしい体験だったので、船で観光しながら都心まで移動できるこの船運がただの実験に終わらず、サービスとして本採用されるといいな〜と思います。

朝11時ごろに羽田空港に集合し、秋葉原まで約2時間30分かけての船の旅。途中、走っている船に魚が飛び跳ねて乗ってくる珍事件があったり、波でガイドさんの荷物が濡れることもありましたが、それも水上ならではのアクシデントでしょう。ガイドさんの解説があったからこそ橋の由来や歴史的な背景を知ることができ、羽田空港から秋葉原までの船旅は非常に楽しかったです!

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ちなみに、今回の実験で秋葉原の船着場に降り立った後、僕は神田、東京、有楽町まで散歩しました。途中にあるさまざまな歴史的なスポットや江戸時代の様子を描いた看板を見かけてはつい足を止め、普段はぜんぜん気にもしない町割りなんかもやけに意識したりして、自分の中で東京に対する興味が一段と増しました。東京には知らないことや楽しめることがまだまだたくさんあるんだな〜と肌で感じることができる、いい機会になりました。

隅田川の橋: “水の東都”の今昔散歩


【使用した機材】
カメラミラーレス一眼カメラ Canon EOS M3
レンズCanon EF-M 18-55mm F3.5-5.6 IS STM
レンズCanon EF-M 55-200mm F4.5-6.3 IS STM
(一部)iPhone 6 Plus

参考までにこちらもぜひご覧になってくださいね!
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