三重県大台町

少子高齢化、真の最悪は老人も減ること。3人の移住組サイクロスが過疎地の未来を変える #大台町PR

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9,411人。これは三重県多気郡にある大台町(おおだいちょう)の、2018年10月末時点の人口です。

いきなりですみませんが、これは他人事ではないはずなのでぜひ知ってほしい。

主に労働が可能な15~64歳の人を生産年齢人口なんていいますが、大台町では2005~2015年の約10年の間に、生産年齢人口が1,250人減ったそうです。これを身近な数値に直すと、1ヵ月あたり10人減ったことになります。

恐ろしくないですか?自分の身の回りで働いている人が毎月10人もいなくなっているんですよ。

大台町の人口全体は2040年には6,660人と推計されています(9,411人→6,660人)。
そして、生産年齢人口は現在の約4,500人から約1,500人減り、同年には約3,000人になると言われています。

大台町は少子高齢化が進み、ただでさえ生産年齢人口が人口の半数ほどしかいないのに、ここからさらに減るわけですから将来に不安を感じずにはいられません。

“少子高齢化”と聞くと、子どもが減って高齢者が増えることをイメージしますよね。たしかに新生児の出生数低下と長寿化による高齢者の増加は数値に表れています。

しかし、サイクロスの古守庸一郎代表は

「少子高齢化の本当の恐ろしさは高齢者も減ること。先を読まずにまちづくりをしてしまうと、とんでもないことになる」と言います。

子どもが減って高齢者が増えているのはあくまでも全国の平均であり、「それがどこでも当てはまるわけではない」と言うのです。

町に介護老人ホームばかり作っても、実は思ったほど需要がない。

大台町ではすでに、2015年を境にして65歳以上の高齢者は減少段階に入っているんです。

サイクロスは2018年4月に設立したばかりの新しい会社で、メンバーは3人とも大台町への移住組。

ポスター、チラシ、Webサイト、マネジメント、マーケティング、イベント企画、コンテンツ制作の幅広い業務を行っていますが、町の中に人の流れを増やしたいとし、社名のサイクロスは回遊と交流の意味を持って付けたんだとか。

町の中にはさまざまな問題があり、バラバラに取り組んでいては解決できない。そう考えるサイクロスは、大台町のみんなで、特に生産年齢世代のみんなでまちづくりすることが重要と考えています。

それを可能にする“人づくり”こそが同社の使命、ここで創業した意味です。

同社は「森の国工房」をプラットフォームにし、ここで人や企業の交流を作っていく計画です。

森の国工房とは大台町にある唯一の温泉付きホテル「奥伊勢フォレストピア」の敷地内に建っている交流施設。しばらく有効活用されずに放置されてきました。サイクロスはこの施設を再活用し、町を活性化させようとしています。

実はトヨタ自動車は2007年から大台町にある森林のうち1,700ヘクタールを「トヨタ三重宮川山林」として森づくりを行っています。

そして、トヨタは2017年秋、独自の発想で山林や森にあるもの活かし、山と関わる人を増やす新たなプロジェクトを始動。この森を活用したいチャレンジャーを募集したんです。手を挙げた中から最終的に選ばれたのが3名の起業家。

彼らをサポートするのがサイクロスです。これまで無活用だった広大な森を活用し、森を次世代につなげるためのプロジェクトマネジメントを行っています。

2018年11月にはトヨタが企画する「フォレストチャレンジ・フェス2018」が開催となりました。ヒノキを使った彫刻家具の展示やチェンソーでの制作ライブ、森の木を使ったバターナイフ作り、広大な森林空間を活用したドッグラン。第1回とあって、これまでの取り組みを初めて披露する格好の場になりました。

大台町ドローンクラブが撮影したドッグランの様子がこちら。

もうひとつの事例が大台町にある昴学園高校と実施した「まちかつ」プロジェクト。こちらは森の国工房を使って交流が行われました。

高校生にミッションを与え、町内の事業者へ若者ならではの意見やアイディアを出す場となり、事業者にとって良い刺激となったようです。

これまで接点のなかった者同時が出会い、ここから別のプロジェクトが誕生することで街に新たな未来をつくる。サイクロスはそういったきっかけを与える、素晴らしい活動をしているのだとわかりました。(下は「まちかつ」で高校生からアイディアをもらった法菓堂さんの投稿)

僕たち東京のブロガーがこの3年間、三重県の大台町でさまざまな話をしているのは、まさにサイクロスと同じで町人のみなさんにいろいろな気づきを与えるため。今まで気づかなかった身の回りの価値に気づいてもらい、そこから大台町の良さを拡げてもらいたいんです。

サイクロスの古守さんやディレクターの池田さんとお話したときに、「あぁ、箱物を作るのではなく、人からこの町を育ててくれそうな事業者さんが現れてくれた」と、正直嬉しく感じました。次に僕たちが大台町を訪れたとき、またお話の続きを聞けたらいいなと思います。

最後に、サイクロスの古守さんからメッセージをいただきました。

「都市部ではできない実験や体験がこの町ではできる。ぜひ、我々と一緒に社会問題を解決したい若者は大台町に来たれ!」


(左:サイクロスの池田ディレクター/右:古守代表)

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